「次、いつ来られますか?」と言ったら、来なくなった──
施術が終わって、
患者さんの症状も少し楽になっている手応えがあった。
それなのに──
「次、いつ来られますか?」と聞くと、
「予定を確認して、また連絡します」
そして、その後連絡は来ない。
そんな経験、ありませんか
気をつかって「選択肢を与える」ことが、逆に不安を生む
先生の側からしたら、
「患者さんの都合に合わせてあげたい」
「押しつけないようにしたい」
そんな思いで「いつでもどうぞ」と言ってしまう。
でも、実はそこに、
リピートにつながらない落とし穴があるのです。
患者さんが欲しいのは「選択肢」じゃなく「診立て」
患者さんは、施術を受けたあとの“今の自分”を、
どう判断したらいいか迷っています。
なので、
「次はいつ来られますか?」
と委ねられることではなく、
「次は1週間後に来てください」
と治療者側から診立てとして提案されることを、
実は望んでいるのです。
主導権は治療家がもつべき
このことは、医療現場で考えるとすぐにわかります。
たとえば──
お医者さんに「手術の日程、いつがいいですか?」
と聞かれたら、どう感じますか?
不安になりますよね。
「先生が決めてくれなきゃ困る」と。
治療院に来る患者さんも同じです。
判断材料のない状態で
判断を委ねられることが不安なのです。
説明があって、納得して、次に進める
初回の施術では、
満足度以上に「納得度」が大切になります。
患者さんが「この先生診立てては信頼できる」と感じるには、
次のような情報が必要です:
- 今の症状はどういう状態か(問題の説明)
- なぜその症状が起きているのか(原因の説明)
- なぜこれまで改善しなかったのか(対処の間違い)
- どうすれば改善するのか(施術方針の提示)
- どれくらいの頻度と期間で良くなりそうか(見通し)
これらをきちんと伝えて、共有して、納得してもらった先に──
「じゃあ次は来週に来てください」
という、次回提案が自然に受け入れられる土台ができます。
「選ばせる」のではなく「導く」ことが責任
患者さんに主導権を預けてしまうと、
本人の不安や迷いがそのまま残ってしまいます。
リピートが続かないのは、
施術の不満ではなく、
納得の不足なのです。
だから、提案の言葉はこう変える
❌「次、いつ来られますか?」
⬇
✅「次は○日頃がちょうどいいと思います。ご予定いかがですか?」
これは押しつけではありません。
診立てに基づく提案です。
その結果、
患者さんはこう思うようになります:
「この先生はちゃんと見てくれている」
「何をすればいいかが明確で安心できる」
「続けて通ってみよう」
トークスキルはいらない。説明力がすべてです。
私は、見た目は強面、口数も多くありません。
営業トークやクロージングなんてできません。
でも、
・今の状態
・原因の構造
・どうすれば良くなるか
・どれくらいかかるのか
これらをしっかり説明することで、
患者さんに納得してもらい
無理なくリピートにつながるようになりました。
無理に売らなくても、続けて通ってくれるようになる
もし、
「次回の提案がうまくできない」
「言い方に迷ってモヤモヤしている」
「本当はちゃんと導きたいけど、押し売りにはなりたくない」
そんな気持ちがあるなら、
治療家としての正しい提案の仕方を
覚えることをおすすめします。
良かったら、ここまでの内容を試してみください。
患者さんの表情が少し変わるのがわかると思いますよ。
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